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2015年(平成27年度)9月18日定例県議会議事録

問1 海上技術安全研究所の一部機能誘致に必要な条件をどう把握し、それに対しどう取り組むのか。また、今治市、企業等との連携や協力への取組みはどうか。

【知事】

 世界トップレベルの研究開発能力を有する「海上技術安全研究所」の今治市への一部機能の移転は、地元の造船業界にとって、先進的な造船関連技術の開発や建造の迅速化、国際競争力の強化などの面で多大な効果が期待されるとともに、関連産業全般の高付加価値化や地域の雇用拡大にもつながるものであり、「日本最大の海事都市」今治の特性と強みを活かした全国に誇れる地方創生のモデルケースになり得ると自負しているところ。
 「海技研」誘致の条件の詳細については、現時点で明らかになっていないが、県としては、まずは、国の意向を踏まえつつ、今治市と連携しながら、250mの曳航水槽や研究施設が立地可能な用地、職員の居住施設の選定を進めるとともに、国の研究機関としての機能を確保する観点から、地元造船業をはじめとした海事産業や周辺の大学等との産学官連携による、人材や設備面での研究環境の整備、地域産業への研究成果等を波及させる仕組みなどについて、具体的な検討を行いたいと考えている。
 「海技研」の一部移転の実現に向けては、今後、様々な条件が示されることが想定されるが、今治市や地元産業界等と密接に連携して、課題を一つずつクリアし、県選出国会議員の協力もいただきながら、移転の意義・メリットと地元の熱意を丁寧に訴えて参りたいと考えているので、県議会議員の皆様にも御理解と御支援をお願いしたい。


問2 今治工業高校への造船コース新設に当たっての教育環境整備や学習内容はどうか。また、地域や地元企業との連携にどのように取り組むのか。

【教育長】

 今治工業高校における造船コースの新設に当たっては、大学等の専門家や地元の造船業界の関係者から幅広く意見をお聞きするとともに、造船教育を行っている他県の県立高校を訪問して、学科の内容や設備状況を確認するなど、準備を進めてきたところ。
 こうした調査を踏まえて、造船教育実施に向けた環境整備としては、地方創生交付金も活用しつつ、校内に新たに、船舶模型製作等を行う実習棟や3次元コンピュータ製図システムを整備するとともに、担当教職員を養成するため、地域の造船会社や県外の高校での派遣研修を予定している。
 学習内容については、船の設計や建造に関する基礎的な知識に加え、鋼板を曲げる「ぎょう鉄」や溶接など即戦力として役立つ技能も身に付けられるよう検討を行っている。
 また、地域から求められる人材を育成するには、地元企業等との連携が不可欠であることから、「今治地域造船技術センターにおける実習」「地元企業が所有する回流水槽等の施設を活用した実験」「企業の熟練技術者等を招へいして行う実技指導等」により、地域に密着した教育を進め、地元造船業界で活躍できる有為な人材の育成に取り組んで参りたい。


問3 幼児教育について

(1)子ども・子育て支援新制度へ移行した県内の私立幼稚園の数と新制度のメリット、デメリットを含めた県の所見はどうか。

【保健福祉部長】

 私立幼稚園は、子ども・子育て支援新制度の施行前に、休園中の園を除き県内に98園あったが、その34%に当たる33園が新制度へ移行し、そのうち幼稚園のままの移行が14園、認定こども園への移行が19園となっている。
 新制度へ移行すると、施設型給付の対象となることから、国・県・市町からの財政支援が保障され、安定的な施設運営に資するというメリットがある一方で、制度が複雑で事業者の事務負担が増加するなどのデメリットがあると言われている。また、認定こども園に移行すると、保護者の就労状況が変わった場合でも子どもは園を継続利用でき、3歳からは教育・保育を一体的に受けられるため、特に教育・保育資源の少ない過疎地域では、保護者の多様なニーズに応えられるというメリットもある。
 県としては、こうしたメリット、デメリットを踏まえ、新制度への移行の選択は事業者において主体的に行われるものであると考えており、事業者の不安感を解消し適切な選択ができるよう、情報提供や個別相談を通じて、私立幼稚園の支援に取り組み、ひいては保護者の希望する教育・保育環境が確保されるよう努めてまいりたい。


(2)地域格差のない等しく質の高い幼児教育と保育の充実、利用者の希望に沿った提供にどのように取り組んでいくのか。

【保健福祉部長】

 就学前の乳幼児期は、人間形成の基礎が培われる非常に重要な時期であり、その時期に行われる幼児教育と保育の充実を図ることは非常に重要な課題と考えており、県では、「第2期えひめ・未来・子育てプラン」の基本目標の一つに「希望する幼児教育と保育が受けられるえひめ」を新たに掲げて取り組んでいるところ。
 質の高い幼児教育と保育の充実のためには、教育・保育に携わる人材の確保と質の向上を図ることが何よりも重要であり、幼稚園教諭・保育士の階層別研修や低年齢児・障害児など専門的な研修等の充実、地域の子育て支援事業に従事する子育て支援員の養成、また、有資格者の再就職支援などの潜在的人材活用等にも取り組むこととしている。
また、県としては、市町と連携し、多様な利用者ニーズや地域の実情に応じて、教育・保育双方の機会を確保し、病児保育や一時預かりなど多様な子育て支援事業を着実に推進するとともに、個別の子育て家庭のニーズに応じ、希望に沿った教育・保育施設や子育て支援事業を利用できるよう支援する「利用者支援」の取組みも普及させ、地域格差のない質の高いサービスが全県的に提供されるよう努めてまいりたい。


問4 「みきゃん」のゆるキャラグランプリでのグランプリ獲得に向けて、どのように取り組んでいくのか。

【知事】

 みきゃんのグランプリ獲得は、全国的に注目度の高いインターネット投票を通じて、本県の知名度向上や情報発信力の強化が図られるとともに、県民や愛媛ファンの皆さんが自ら投票に参加いただくことで、みきゃんがマスコットを務める「えひめ国体・えひめ大会」の機運醸成や、県産品の販売促進など県内経済活性化に繋がることから、その実現に向けて応援の輪を広げているところ。
これまでのところ、みきゃんは、県内外の企業・団体・学校等で結成された「愛媛&みきゃん応援団」を中心とした強力な声援のお陰で、激しい首位攻防戦を制して、得票数がブラインドされた今月16日までは、なんとか1位をキープしているが、強豪キャラクターの猛烈な追い上げもあり、グランプリ獲得のためには、県民の皆様はもとより、ゆるキャラファンにも広く応援をいただくことが重要と認識している。
このため、県民の皆様に対しては、応援団の協力の下、イベント等での呼びかけに加えて、具体的な投票方法を案内するなど、実際の行動に結び付く活動に重点的に取り組んでおり、今後、夏休み明けの県内大学生や県内企業等へのきめ細かな働きかけを通して、グランプリ獲得に向けての下支えを呼びかけていくこととしている。
一方、全国のゆるキャラファンに向けては、「楽しむ」という視点が欠かせないことから、みきゃんチャレンジビデオのYouTube配信をはじめ、携帯アプリ「みかん人倶楽部」やフェイスブックを活用し、みきゃんへの共感を呼び起こしており、今後一層、全国規模のゆるキャライベントや大都市圏でのイベントにみきゃんが積極的に参加して、新たなファン獲得に取り組みたいと考えている。
これからも私自身が先頭に立って、みきゃんへの応援を呼びかける所存であるが、県民の皆様には、みきゃんサポーターとして、楽しみながらグランプリに参加いただくとともに、こうして結集したパワーをさらに2年後の「えひめ国体・えひめ大会」へと繋げていきたいと考えているので、議員各位にも一層の御支援・御協力をお願いしたい。


問5 今後、県全体としてどのように交通事故抑止対策を推進していくのか。

【防災安全統括部長】

 県においては、県警や交通安全協会をはじめとする関係機関・団体と一体となって「交通安全県民総ぐるみ運動」を展開してきたところであるが、近年、交通事故の件数は減少する中で、死亡事故が増加傾向にあり、中でも高齢者が関係する事故が多くなるなど、誠に憂慮すべき事態となっている。
 このため、今年度の総ぐるみ運動の目標の一つに、高齢者交通死亡事故抑止を掲げ、高齢者自身に対する交通安全教育はもとより、全ての県民に高齢者の保護意識を醸成するため、各種キャンペーンや街頭活動にこれまで以上に積極的に取り組むなど、高齢者を交通事故の被害者にも加害者にもしないための交通事故抑止対策を更に推進することとしている。
また、自転車の安全利用においても、今後は高齢者を含めた全世代のヘルメット着用促進を図るとともに、自動車運転者にもシェア・ザ・ロードの実践を促す啓発に努めることとしており、引き続き、県警等との連携のもと、交通事故を抑止し、犠牲者を1人でも少なくするよう、全力で取り組んでまいりたい。


問6 しまなみ海道の自転車通行料金無料化の効果と、無料化継続に向けた取組みはどうか。

【土木部長】

 長年の懸案であった、しまなみ海道の自転車通行料金の無料化については、今治市や広島県等と連携して取組んだ結果、国や本四高速㈱の理解を得て、年度毎の期間限定ではあるが、平成26年7月から実施されているところ。
 無料化の効果としては、昨年度開催された「サイクリングしまなみ」などのイベントと相まって、魅力あふれるしまなみ海道が国内外から注目を集め、多くのサイクリストに訪れていただいた結果、昨年度は無料化前と比べ、レンタサイクルの貸出数が約1.4倍となり、その後も増加傾向にあることや、しまなみ海道沿線の博物館などの入込客数が大幅増となるなど、地域の観光振興や経済の活性化に貢献しているものと認識している。
しまなみ海道のにぎわいを定着させ、「サイクリストの聖地」として、名実ともに世界に誇れるものとするためには、自転車通行料金の無料化が必要不可欠であることから、県としては、広島県等と連携し、様々な効果をアピ-ルしながら、平成28年度以降も無料化が継続されるよう、国等に強く要望して参りたい。


2014年(平成25年度)3月5日定例県議会議事録

問1 しまなみ海道について

(1)しまなみ海道の自転車通行料金の無料化について、費用負担や実施時期を含め、今後どう取り組むのか。

【知事】

 しまなみ海道の自転車通行料金の無料化については、去る2月6日に、私と広島県知事が太田国土交通大臣を訪ね、地元負担を前提とした無料化の実現と、負担軽減への積極的な支援を要望し、大臣からは、昨年10月の国際サイクリングプレ大会を成功裏に終えた「地元の努力」を評価されたうえで、「無料化の実現に向け調整するよう、直ちに本州四国連絡高速道路株式会社(本四会社)に指示をする」との積極的な発言をその場でいただき、長年の懸案であった無料化に向け、大きく前進したことは、大変うれしく思っている。
 現在、本四会社と地元自治体において、負担額や負担割合等を含めた無料化の仕組みを具体的に検討しているところであるが、このうち地元負担については、景観に配慮しながら、しまなみ海道沿線に企業PRの広告看板を設置し、その広告料収入を負担の一部に充てるなど、民間からの支援をいただくことも検討している。
 また、無料化の実施時期については、今後、制度設計や事務手続きを経て、今年の夏休み前には是非とも実現したいと考えており、「瀬戸内しまのわ2014」の集客力アップや、最大のイベントである「国際サイクリング大会」の一層の盛り上がりにも繋げていきたいと思う。
 この無料化により、しまなみ海道が名実ともに世界に誇れる「サイクリストの聖地」として、益々魅力が高まるとともに、本県が推し進める「愛媛マルゴト自転車道構想」に弾みがつき、ひいては観光振興や地域の活性化にも大きく寄与することから、県としては、引き続き、広島県や関係機関と連携しながら、実現に向け、鋭意、取り組んでいきたいと思う。


(2)しまなみ海道を含む本四高速の新料金体系の実施見通しと、今後の利用促進に向けた取組みはどうか。

【土木部長】

 先月発表された本四高速を含む新たな高速道路の料金案は、昨年12月に国が公表した「新たな高速道路料金に関する基本方針」に沿ったものであり、県としては、予定どおり、4月1日からの実施に向け、手続きが進められているものと認識している。
 この新料金案では、本四高速は、全国料金プール制に編入され、全国から支援を受ける形となるが、今や全国高速道路ネットワークの一部となっていること、また、本四関係10府県市が長年に亘り出資を行ってきたこと、更には、近年、本四の交通量や収入が増加の傾向にあることなどを踏まえると、国民の理解は得られるものと考えている。
 県では、新料金体系のもと、これまで以上にしまなみ海道を利用していただく必要があると考えていることから、「瀬戸内しまのわ2014」や「国際サイクリング大会」を最大限に活用し、観光振興や地域活性化に努めるとともに、広島県をはじめ関係自治団体等と様々な分野で相互に連携・協力しながら、より一層の利用促進に向け、鋭意取り組んでまいりたい。


問2 地域活性化のためには高速通信網の整備とICTの有効活用が必要と考えるが、今後どう取り組むのか。

【企画振興部長】

 地域の格差や様々な課題を解決し、地域活性化を図るうえで、情報通信基盤の整備とICTの活用は有効な手段であることから、これまでも、県では、民間通信事業者による光ファイバーの整備を基本に、地元市町等の要望を踏まえ、国の支援制度を活用しながら超高速ブロードバンドの整備に努めてきたところであるが、ご指摘のとおり、山間部や島しょ部の一部では未だ整備がなされていない現状にある。
 このため、通信事業者や学識経験者、国・県・市町で構成する県ICT推進会議において、コスト低減が見込まれる無線通信基盤の整備を事業者に働きかけるとともに、市町に対しては、先進事例等を紹介し、ICTの積極的な活用を促しているところである。
 また、過疎地域のうち、ICTを活用した地域活性化のニーズが高い所を対象に、市町や地域おこし協力隊と連携しながら、生活、医療、産業等、その地域固有の課題の解決策を協議していくこととしており、今後ともこうした取組みを推進しながら、高速通信網の整備とICTの有効活用を積極的に図ってまいりたい。


問3 上島架橋及び九島架橋事業の進捗状況と今後の取組みはどうか。

【土木部長】

 県では、上島架橋及び九島架橋事業が、島民の生活の利便性向上や救急医療体制の充実、観光振興による地域活性化等に大きな効果を発揮することから、重要施策の一つと位置付け、積極的に推進しているところ。
 このたび、「ゆめしま海道」と命名された上島架橋の岩城橋については、今年度、国の補助事業を導入し、現在、現地測量や地質調査、橋梁本体の詳細設計を進めており、今後は、地元の協力を得ながら用地補償や工事を進め、平成33年度の完成を目指して取り組んでまいりたい。
 また、九島大橋については、宇和島市の要請を受けて県が施行しており、昨年度に発注した2基の橋脚工事は、2月末で進捗率約75%となっている。さらに、橋梁上部工の製作・架設工事についても、先月発注するなど事業は順調に進んでおり、市が施行している取付道路も含め、完成は平成27年度末を予定している。
 これら離島架橋事業については、多額の事業費が必要となるため、今後とも、県と地元市町が連携し、国に対して予算確保を強く要望するなど、事業が計画どおりに進捗するよう、引き続き全力で取り組んでまいりたい。

問4 新しい繊維産業技術センターを拠点として、今後、県内タオルや繊維産業の振興にどう取り組むのか。

【知事】

 今治のタオル産業は、ブランド化を目指した地域挙げての取組みが本物志向の顧客の支持を獲得し、長い低迷期から脱しつつあるが、産地復活への歩みを確実にするためには、消費者の心を掴む新商品の継続的な開発やそれを担う技術面での中核人材の育成、対外的な情報発信の強化が重要であり、今月28日にオープンする新繊維産業技術センターがその先導的役割を果たしていきたいと考えている。
 このため、新センターでは、国内唯一の繊維学部を持つ信州大学等の協力も得て、意欲あるタオル・繊維関連企業との産学官共同研究の充実を図り、高機能繊維などの新素材や消費者の感性に働きかけるデザイン手法等を活用した、付加価値の高いプライベートブランド商品の開発支援を強化するとともに、四国タオル工業組合等と連携し、新たに染色や機織・縫製分野の高度専門技術者の養成研修などを実施することとしている。
 また、情報発信を通じたタオル業界のイメージアップについても、新センターにおいて、広く県民を対象としたタオルづくり体験学習やエントランスを活用したロビー展を実施していきたいと思う。また、先般、東京で営業活動中に感じたことだが、現在、すご技データベースを一つのツールとして営業しているが、これに続く分野として、ものづくり分野の「すご技」に続いて、今治タオルや伝統工芸などの「すごモノ」データベース、さらには食のほうの営業をするときに必要となる「すご味」データベース、こういったものを作成していきたいと思っている。
 大都市圏におけるタオル等の販売協力店を、また新たに「えひめ逸品大使館」として認定する制度も立ち上げたいと考えており、これらの活用による情報発信や販路拡大も図る所存である。今後とも、県内のタオル・繊維産業の振興に向けて、新しい繊維産業技術センターが、技術支援はもとより人材育成や情報発信等の面で,拠点機能をしっかり果たせるよう、取り組んでまいりたい。

問5 国の地方交付税の算定見直しを受け、今後どう取り組むのか。

【総務部長】

 普通交付税の算定見直しは、合併を積極的に推進してきた本県の市町にとって、死活問題とも言うべき大変重要な問題であり、これまで、県議会の決議や県と市町による国への提言に加えて、長崎県や大分県など他の合併先進県とも緊密に連携して要望活動を行った結果、今回、総務省から平成26年度から5年程度の期間で、算定方法の見直しを行う方針が示されたところ。
 今後、議員お話のとおり、平成26年度から3カ年かけ「支所に要する経費」の見直しが行われ、平成27年度以降、「合併による面積拡大に伴い増加が見込まれる経費」や「離島を合併した団体の需要」の割増し、「交付税の算定に用いている標準団体の面積の拡大」が、順次、普通交付税の算定に反映される予定である。
 今回の見直しでは、本県の提言項目が取り入れられるなど一定の成果は得られたが、平成27年度以降に見直される支所以外の具体的な内容や措置額が、現時点では不明となっている。県としては、引き続き、情報収集に努めるとともに、今後、具体の制度設計が進められる中で、本県の合併市町の実態を反映した見直しが行われるよう、市町と連携し強く要請して参りたいので、議員各位におかれても、ご支援を賜りたい。

2013年(平成24年度)3月6日定例県議会議事録

【問1(1)】しまなみ海道を含む本四高速の全国共通料金導入に向けた検討の状況はどうか。

(答)中村知事
本四高速の出資金については、年額それまで53億円を支払ってきた。これをまたさらに期間が来たにもかかわらず10年延長するよう国が求めてきたわけであり、このことについては真正面から向き合ってきた。与党野党衆参問わず県選出の国会議員、県議会の各会派代表者からなる「チーム愛媛」で国に強く働きかけた結果、平成26年度から全国の高速道路並みの料金の導入を条件に、2年限定で約45億円減額した出資をすることを、国と合意した。
この合意に基づき国は、本四を含む今後の高速道路の料金制度について、建設債務の償還期間の延長などを視野に入れ、全国の自治体や経済界などの意見も踏まえながら検討を進めており、約束の今年度末を目途に具体的な実施方針を取りまとめるべく、これまでに5回「国土幹線道路部会」を開催しているところである。
一方、本県をはじめ関係府県市は、約束した出資金を滞りなく支払うことで、今年度末までの実施方針の取りまとめを国に対して促していくとともに、昨日も国に対し、平成26年度からの全国共通料金の確実な導入を要請したところである。
今後も部会の動向を注視するとともに、国が関係府県市との合意を確実に実行するよう、時宜を逸することなく、強く要請してまいりたい。

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【問1(2)】本四高速の通行料金低減の影響が見込まれる中で、今後、公共交通機関に対し、どのような維持・活性化に取り組んでいくのか。

(答)横田企画振興部長
本県の公共交通は、これまでの高速道路料金施策等により大変厳しい環境に置かれており、とりわけフェリーについては、これまでに多くの航路が廃止されたが、更に、平成26年度からは本四高速料金の引下げが予定されており、一層深刻な状況が懸念され、現在ある航路の維持・確保が喫緊の課題となっている。
このため、県では、来年度から、航路事業者等と協調して、本県発着のフェリーの利用促進につながるキャンペーンを実施するとともに、航路就航先にキャラバン隊を派遣し、観光PRや物流事業者へのフェリー利用の働きかけを行いたいと考えており、例えば、南九州と京阪神間での移動では、陸路に比べフェリーを利用して本県を経由した方が、移動距離が大幅に短縮され、運転手の負担も軽減できるといったフェリーの優位性も具体的にPRし、利用促進に取り組んでいくこととしている。
さらに今後は、福羅議員お話のとおり、観光客による公共交通機関の利用拡大をしていくことが重要であることから、サイクリングを楽しむ観光客がフェリー等に自転車を乗せる場合に料金を割引する「せとうちサイクルーズPASS」制度の拡充を働きかけるなど、観光振興と連携した公共交通の活性化に努めるとともに、併せて、国に対しフェリー航路等公共交通の維持・確保に向けた支援を引き続き要望していきたい。

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【問1(3)】しまなみ海道の自転車通行料金の無料化に、今後どのように取り組んでいくのか。

(答)中村知事
県では、サイクリストの聖地として、国内外から注目を集めつつあるしまなみ海道に、多くのサイクリストや観光客を呼び込み、地域の活性化につなげていくためには、利用者からの要望も強い、自転車通行料金の無料化が不可欠であると考えている。昨年春に期間限定で料金の無料化が実施された際には、沿線観光施設の入込客数やレンタサイクルの増加に実際に結びつくなど、その経済効果は非常に大きいことから、県では、本年10月20日に開催される瀬戸内しまなみ海道・国際サイクリングプレ大会や、県下全域でサイクリングロードを整備する「愛媛マルゴト自転車道」を展開することにより、本県への観光客が増加し、ひいては、しまなみ海道の自動車料金収入の増大に寄与することを、国や本四高速にアピールし、無料化に繋げていきたいと考えている。今後とも、これら全県的な取組みを国に強く訴えながら、平成26年度の瀬戸内しま博覧会(仮称)のメインイベントとなる国際サイクリング大会までには、恒久的な無料化が実現できるよう、広島県や関係市町と連携して取り組んでいきたい。

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【問2(1)】関係機関が連携して、松山空港を活用した本県農林水産物のPRに取り組んではどうか。

(答)高木農林水産部長
松山空港では、これまでも松山空港ビル㈱が加工販売業者等と連携して食関連のフェア、真珠・タオル等の物産販売、市町別の特産品フェアなど、年間約100回のイベントを開催するほか、松山空港利用促進協議会が「ポンジュース蛇口」による無料試飲イベントを実施し、多くの方々に柑橘王国・愛媛を広くPRしているところである。
県としても、年間約220万人もの方々が利用する松山空港は、福羅議員お話のとおり、愛媛が誇る農林水産物を国内外にアピールする場として非常に魅力的で、高い宣伝効果が見込まれることから、松山空港ビルや生産・加工団体、市町等に働きかけ、これまで行ってきたイベントの拡充・強化や、ディスプレイ・パネル等の効果的な広告媒体の導入に努めたいと考えている。
また、例えば、旬の最高級柑橘や「愛」あるブランド産品、愛育フィッシュ等を展示・紹介・即売するコーナーの設置など、松山空港を活用した県産農林水産物PRのための新たな方策についても、今後、費用対効果の検証や、関係機関との協議を行いながら、前向きに検討してまいりたい。

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【問2(2)】松山空港においても親しみやすい愛称と、空港内でのユニークなイベントを検討してはどうか。

(答)横田企画振興部長
松山空港は、ビジネスでの利用はもとより、観光振興による本県の活性化を図っていく上で、欠かすことのできない重要な交通拠点であると認識しており、県では、これまでも関係機関等と連携しながら、定期航空路線の維持・拡充やチャーター便の運航などに取り組み、空港の利便性の向上と利用促進に努めてきたところである。
さらに、空港の魅力を高めるため、「ポンジュース蛇口」の設置をはじめ愛媛の魅力をPRする情報発信イベントや太鼓台、だんじり、牛鬼の展示など愛媛らしい演出のほか、特産品等の物販フェアを年間で約100回にわたり開催しているところであり、今後とも空港を訪れた方々に愛媛らしさを感じていただき、楽しく何度でも利用していただけるような地域色豊かなイベントを展開できるよう、関係機関とも連携しながら取り組んでいきたい。
なお、お話の松山空港の愛称については、まずは、県内の機運の盛り上がりが重要であり、また、ターミナルビルの各種表示や空港会社のシステムの変更等に多額の費用を要することから、今後の研究課題とさせていただきたい。

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【問3】県産材の需要拡大戦略として、原木の安定供給や国内外での販路拡大に、今後どのように取り組んでいくのか。

(答)上甲副知事
本県の豊富な森林資源を活かし、林業・木材産業を地域の成長産業として育成するためには、福羅議員お話のとおり、県産ブランド材の生産に欠かせない原木の安定供給と、国内外への積極的な市場開拓による販路拡大を戦略的に進めていくことが、何よりも重要であると認識している。
このため、県では、原木の安定供給について、えひめ森林・林業振興プランに基づき、施業集約化や路網整備、高性能林業機械の導入等を通じた計画的な間伐を推進し、良質な原木の増産を図るとともに、今回の当初予算において、昨年のような木材価格が暴落する事態を回避できるよう、例えば、原木市場における競り売り中心の販売形態から、森林組合等の生産者と製材工場等の需要者による契約販売へ転換するなど、新たな流通システムの導入支援に取り組むこととしている。
また、販路拡大についても、JAS材生産による品質向上や、梁・桁などの新商品開発を図りながら、知事によるトップセールスや商談会の開催など、首都圏をはじめとする大都市圏への販売促進活動を一層強化するほか、新たに県単事業として、中国等への県産材の輸出を目指した営業活動や、輸出にチャレンジする企業への支援を行うこととしている。
今後も、国内外の需要動向を的確にとらえ、林業・木材業界と連携を密にしながら、本県が誇る「媛すぎ・媛ひのき」のブランド力の強化や、県産材の一層の需要拡大に努めてまいりたい。

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【問4(1)】医療機関や断酒会等との連携を強化し、予防のための啓発活動も含めたアルコール依存症の相談窓口の充実を図るべきと考えるがどうか。

(答)神野保健福祉部長
県では、アルコールと健康に関する正しい知識の普及を図りながら、アルコール依存症に対しては、心と体の健康センターと保健所で電話等による相談に応じるとともに、医療機関と連携しての訪問指導や、県・市町の保健師等を対象とする支援技術向上のための研修などを実施しており、市町においても、保健センター等での相談に加え、講演会による啓発などを行っているところである。
また、アルコール依存症からの回復には、参加者同士が自己の経験を語ることで断酒の継続を実践する断酒会活動など、自助グループによる粘り強い取組みが重要で効果的と認識しており、県への相談者には最寄りの断酒会を紹介するなど、連携して対応している。
今後も、治療にあたる医療機関や断酒会等との連携を強化しながら、過度の飲酒が、生活習慣病、うつ病といった様々な疾患の要因になることなどの啓発など、予防のための活動を展開するとともに、市町の対応能力向上の支援や、相談窓口に関する広報等を充実させることで、早期対応に結び付くよう努めてまいりたい。

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【問4(2)】飲酒運転検挙者に対する、アルコール依存症の受診及び治療へのアドバイス並びに講習等に、より一層取り組んでいくべきと考えるがどうか。

(答)高木警察本部長
ここ数年、県内で運転免許取消処分を受けた者のうち、その約6割が飲酒運転違反者であるという状況が続いており、飲酒運転違反者に対するその改善のための対策は重要な課題と認識している。警察では、飲酒運転違反により、運転免許の停止あるいは取消しの処分を受けた者に対する講習においては、飲酒行動の改善を目指す特別のカリキュラムを実施している。
具体的には、
・飲酒が運転に与える影響を擬似体験により理解させるため、運転シミュレーターや飲酒体験ゴーグルを活用する
・飲酒運転の被害者遺族の手記を題材として、飲酒運転が招く結果の重大性を認識させる
・アルコール依存症のスクリーニングテストにより、自分の飲酒行動の問題点を自覚させた上、カウンセリングを行う
・断酒会や依存症に悩む家族を支援する会の方による講演により、受診・治療など対処方法を理解させる
など、教育内容の充実に努めているところである。
県警としては、こうした効果的な教育に努めるとともに、厳正な取締りを推進し、飲酒運転の根絶に向けて取り組んでいく。

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【問5(1)】いじめや体罰問題のない学校のみを評価するのではなく、発生した問題にどのように対処したかも評価されるべきと考えるがどうか。

(答)仙波教育長
いじめや体罰は、児童生徒の心身の健全な発達に重大な影響を及ぼすだけでなく、尊い命が絶たれる痛ましい事件にも発展するなど、その対策は、社会全体の喫緊の課題であり、本県でも、重要課題として様々な取組みを進めている。
しかしながら、学校現場においては、これまで、ともすればいじめや体罰がないことを持って良しとする風潮があったのではないかと推測され、今後は、痛ましい事件を未然に防止するためにも、これまで以上に早期に事案を発見し、速やかに解決に向けた対応を進めていくことを重視する必要があると考えている。
このため、昨年12月に市町教育委員会及び県立学校に対し、学校評価や教員評価にあたっては、いじめの有無やその多寡だけでなく、問題を隠さず、いかに迅速かつ適切に対応しているか、また、組織的な取組みができているか等を評価するよう指導したところである。また、体罰については、もとよりあってはならないが、万が一問題が発生した場合には、いじめと同様の姿勢で、早期発見・早期解決を図るよう更なる指導に努めていきたい。
また併せて、いじめ対策アドバイザーの設置や警察等関係機関との連携により、個人情報には十分配慮しながら、可能な限りオープンにして問題対応に当たるとともに、学校評議員やPTA等の声を積極的に反映するなどして、開かれた学校運営に取り組んでまいりたい。

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【問5(2)】「道徳の教科化」について、県教育委員会の所見はどうか。

(答)仙波教育長
東日本大震災で日本人が示した落ち着いた行動や礼儀正しさなどの道徳性は世界から賞賛されたが、一方では、若者の規範意識の低下やいじめの悪質化などの問題が指摘されており、他者への思いやりや規範意識などを育む道徳教育の役割は大きく、更なる充実が求められていると認識している。
これまで道徳教育については、全国的には、学校や教員により指導する内容や方法等に差が見られるなどの批判があったが、教科化が実現すれば、教材の抜本的な充実や効果的な指導方法等の開発、全学校での授業時数の確保、教員の道徳教育に対する意識向上などが図られるほか、学校と家庭・地域が連携した道徳教育が一層推進されるものと期待している。
しかし一方で、教科に位置付けるにあたっては、福羅議員ご指摘のあった成績評価の方法や教員が所有すべき免許など、検討すべき課題も残っているのではないかと考えており、教科化実現に向けた国の動向を注視しながら、全国都道府県教育委員会連合会などの場で研究協議を行い、実際に道徳の授業を担っている学校現場の声を国に対して十分に届けてまいりたい。

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2012年(平成23年度)3月6日定例県議会議事録

【問1】「本四高速の料金等に関する調整会議」の結果をどう捉えているか。また、国との合意に向け、どう取り組むのか。

(答)井上土木部長
「本四高速の料金等に関する調整会議」において、平成24、25年度の2年間に限り出資を継続することを前提として、しまなみ海道の通行料金が大幅に引き下げられる見通しとなったことは、大きく前進したものと評価をしている。 平成26年度からしまなみ海道に全国共通料金が導入されれば、割高となっている料金が結果的に引き下げられ、島しょ部住民の生活道路としての利便性の向上や地域振興はもとより、今まで以上に中国、関西地域等との広域的な交流連携が活発化し、大きな経済波及効果が期待できると認識している。 しかしながら、一方で本県の厳しい財政事情も踏まえると、2年間限定とはいえ、新たな出資が現行の53億円のままでは、本県にとって極めて大きな負担であることから、出資金のできる限りの減額に向けて、現在、チーム愛媛で国や関係府県市との調整に全力で取り組んでいる。議員をはじめ、関係各位の引き続きのご支援とご協力をお願いしたい。

 

【問2(1)】知事は、ジャイアント社との連携を含め、どのようなサイクリングイベントを目指すのか。

(答)中村知事
今治地域の活性化は、しまなみ海道の活用が、特に観光面では非常に大きなポテンシャルを持っているのではないかと思う。それをさらに磨くためには、かつての松山市長時代の「しまはく」の体験を生かして、それを拡大して「大・島博覧会」につなげていくというのも一つの選択肢ではないだろうか。そして3本の架橋の中で、唯一、自転車で渡れるという強みを生かして、これを前面に押し出すというのも一つの道筋ではないだろうか。そこにジャイアントを組み合わせていくと、すばらしい取組みが開けていくのではないかというふうな、そんな経緯でサイクリングイベントに向けて広げていった背景がある。 ジャイアント社が、もし仮に「大・島博覧会」を通じて世界のアマチュアサイクリストが集う「世界的規模のサイクリングイベント」を展開しようとした場合、旅行会社も持っており、世界最大の自転車メーカーとしてのネットワークも持っているため、そのネットワークを活用して、多くの世界中の方々に呼びかけが可能になる、と考えた。 まだ現時点では構想段階であるが、例えば何年かに一度は、しまなみ海道の道路が開放されて、世界中のアマチュアサイクリストが集う祭典が定期的に開催されるなど、そういう目玉のイベントが常態化すると、世界のサイクリストのメッカという位置付けに、十分なり得る景観とコースを持っているのが、しまなみ海道であると確信をしている。 しまなみ海道の「サイクリストのメッカ」としての位置付けが、もしでき上がったとするならば、これを起点に愛媛県のいろんなエリアで、サイクリングコースというものが整備され、それらがリンクすることによって、日本中の方々から愛媛県というのはまさにサイクリストにとっての垂涎の的のような地域であるという位置付けに更にバージョンアップができるんではないかと思う。 是非この気運というものを一層醸成していけることができたらと思うし、そのためにも地元の皆さんがその価値に気付いて、自信を持って力を注いでいくということが、必須条件だと考える。議員各位のご協力と、今治市全体が力を合わせて前進させていただくことを心からお願いしたい。

 

【問2(2)】プレイベント実施により問題点を明らかにし、サイクリングイベント本番に備えるべきと考えるがどうか。

(答)東倉経済労働部長
世界的サイクリングイベントを円滑に開催するためには、様々な課題をクリアし、万全な体制で運営する必要があるため、まずは「プレイベント」を開催し、本イベントに臨むことは有効な手法であると考えている。 このため、本イベント開催の前年度を目途に、例えば、来島海峡大橋をコースとする走行会などのプレイベントを実施したいと考えており、地元サイクリング関係者等が参加する勉強会での議論も踏まえ、交通規制や安全対策をはじめ、周辺住民や高速道路利用者に対する交通代替手段の確保、救急・災害時の対応やイベントの事前告知、サイクルトレインをはじめとする参加者への便宜、受付会場やスタート会場までのスムーズな誘導、さらには、広範囲にわたる宿泊施設の確保など、様々な課題の検証を行うとともに、更なる気運の醸成も図りながら、サイクリストの聖地にふさわしいイベントの成功につなげていきたい。

 

【問3】被災地学校修学旅行支援事業の成果はどうか。また、今後、どのように取り組むのか。

(答)中村知事
これまでに、10校、約1,000名を超える高校生が、本県の修学旅行を無事終了した。これまで来県した各学校は、しまなみ海道でのサイクリングや潮流体験、砥部焼、みかん狩り体験、本県ならではの体験学習を織り交ぜながら、東・中・南予各地で、いろいろな愛媛の産業・文化・歴史などに触れ、本県の魅力を満喫いただけたと思う。 この事業の最大の特徴は、本県の約30校の高校の協力のもと、来県した全ての学校が県内校との交流を行っていただけるところにあり、先生や生徒からの感謝のメッセージも県に数多く届いている。 同じ時代を生きる若者同士が、「確かな絆」で結ばれていっていることを実感するとともに、プログラムを企画し交流した本県の高校生にとっても、人を支えることの尊さを学ぶ貴重な機会になり、助け合い、支え合う笑顔と友情が芽生えたことは、何物にも代え難い成果でなかったかと感じている。 来県した学校からは、また愛媛に是非今年も訪れたいという声も寄せられているため、本事業は、来年度も継続実施をさせていただきたい。今年度と同様に、県内滞在中、多くの生徒さんの笑顔に接することができるよう、県民の皆さんと一緒に、おもてなしの心でお迎えするとともに、来県希望校に対して、県内の学校・地域との交流や、魅力ある観光資源の見学などの様々なプログラムを提案しながら、学校同士の末永い交流はもとより、愛媛と被災地の絆が更に深まるよう、精一杯取り組んでまいりたい。

 

【問4】全国障害者スポーツ大会で実施される団体競技の県下の活動の現状はどうか。また、チームの育成にどう取り組むのか。

(答)仙波保健福祉部長
全国障害者スポーツ大会の団体競技は、身体・知的・精神の障害種別や男女の区分により、7競技12種目が実施されている。本県の活動状況は、グランドソフトボールをはじめ、車椅子バスケットボール、知的障害者のソフトボール、精神障害者のバレーボールの4種目については、毎年全国大会を目指して日頃から活発に活動をしているが、知的障害者の男子バスケットボールなど4種目については活動が低調である。また、フットベースボールなど4種目はチーム自体が結成をされていない。 大会では、開催県は予選なしに全ての団体競技に出場できるため、本県としても全競技種目への出場を目指すべきと考えている。今後、特別支援学校などの教育機関や障害者施設・障害当事者団体・障害者スポーツ団体等と連携、協力しながら、競技チームの立ち上げを促進するとともに、選手の育成強化や指導員、審判員の養成に計画的に取り組みたい。 なお、この大会は、約5,000人のボランティアをはじめ、県民の積極的な参加と協力がなければ開催が困難であるため、今後、障害者関係団体はもとより、広く市町やスポーツ・教育・産業・経済関係団体等の参加を得て、準備委員会や実行委員会を順次設置するとともに、国体と連携して積極的な広報活動に取り組み、県民総参加の大会となるよう開催気運の盛り上げを図ってまいりたい。

 

【問5】次期離島振興法の内容はどうか。また、県は、法改正・延長の実現に向けてどう取り組むのか。

(答)横田企画振興部長
多くの有人離島を持つ本県にとって、離島振興は県政の重要な課題の一つであり、これまでも上島架橋や上下水道などの生活環境等の整備に取り組んできたが、離島の現状は、人口減少や高齢化、産業の衰退など、今なお深刻であり、島民が安心して住み続けられる環境を整えるとともに、移住や交流活動を促進し地域の活力を再生させることが今後の大きな課題であると認識している。 このような中、次期離島振興法については、現在、今国会に上程すべく協議が進められているが、その内容は、10年間の期限延長を図るとともに、国の責務を新たに明記するほか、これまでのハード中心の施策に加え、定住促進に資するソフト施策の充実を盛り込むなど、時代の流れを踏まえたものに改正する方向であると聞いている。 このため、県としては、これまでも重要施策要望や四国知事会の提言、また、関係都道県で組織する離島振興対策協議会の活動を通じて、国会議員や政府に対し法律の改正・延長を積極的に働き掛けてきた。平成24年2月23日にも、離島関係自治体4団体共催による総決起大会を東京で開催し、多数の国会議員出席のもと、法律の成立を強く訴えたところであり、次期離島振興法が政局に左右されることなく、早期に成立されるよう今後も引き続き国会及び政府に対し強力に働き掛けてまいりたい。




2011年(平成22年度)6月28日定例県議会議事録

1 東日本大震災を踏まえた本県の防災対策について

(1) 災害ボランティアの受入体制を今後どのように整備していくのか。

(保健福祉部長)
 災害ボランティアは、被災地の支援に大きな役割を果たしているが、その活動が効果的に行われるためには、ボランティアの受入体制を迅速に立ち上げ、円滑に運営できるよう、平常時から被災時の初動体制を確立しておく必要がある。  本県においては、平成7年の阪神・淡路大震災を契機として、被災時に機動的に、県及び市町社会福祉協議会に災害ボランティアセンターを設置し、県内外からのボランティアを円滑に受け入れる仕組みを構築するとともに、平成16年の豪雨災害を教訓に、センター立上げ時の初期費用を支援する災害ボランティアファンドの創設、ボランティアと被災者ニーズを結びつけるコーディネーターの養成、関係機関・団体等の連絡調整や情報交換を行う「災害ボランティアネットワーク会議」の設置など、センター機能の拡充・強化を図ってきたところである。  しかしながら、今回の震災では、自治体そのものが壊滅的な被害を受け、災害ボランティアセンターが十分に機能しなかったとの報告もあることから、今後、本県から被災地に派遣されたボランティアやコーディネーター等の意見も参考に、改めて問題点等を検証したうえで、ボランティアの力が存分に発揮できる受入体制の確立・強化に努めて参りたい。

(2)大津波にも対応できる避難所や避難計画の見直しにどう取り組んでいくのか。

(県民環境部長)
 東日本大震災において、避難路や避難経路等の違いが被災者の生死を分けたとの報道がなされており、津波から人命を守るためには、迅速な避難と安全な避難所の確保が大切であると認識している。  南海地震が発生した際、大きな津波被害が心配されている宇和海沿岸地域では、既に避難所を指定するとともに、避難対象地域や避難経路、避難勧告基準などを定めているが、今回の東日本大震災を踏まえると、県内全域にわたって点検、見直しを行う必要があるのではないかと考えている。  そのため、県としては、専門家を加えた検討会を設置して、宇和海沿岸において避難所等の実地検証を行い、課題の洗い出しや必要な対策を検討するとともに、その結果を、成果報告会を行うなどして、広く県内全域に波及させ、避難所や避難計画の見直しにつなげて参りたい。

 

2 防災においても必要である岩城橋の着工に向け、今後どう取り組んでいくのか。

(知 事)
  本年2月に開通した生名橋の自動車交通量は、当初予想していた約500台を大きく上回る、1日当たり約1,050台、また、弓削大橋が開通前と比べて約700台増加の約1,600台となるなど、早速、架橋効果が表れており、県としても大変うれしく思っている。   残る岩城橋の建設は、上島町の地域活性化や行政効率化を推進するために必要であり、また、議員ご指摘のとおり、上島架橋は、東日本大震災のような大災害時には、一刻を争う救急活動や町内4島の相互支援のためにも不可欠な道路であると考えている。 このため、今年度から、県単独調査費で、岩城橋の地質調査や予備設計などの基礎調査に着手したところであり、早ければ来年度中には、補助事業化の前提となる橋の形式や規模などを決定できるよう、着実に進めていきたいと思っている。 なお、厳しい財政状況に加え、震災復興など、先行きが不透明な状況が続くため、岩城橋着工の前提ともなる離島事業の別枠的予算の確保について、国に対し、今後も引き続き、あらゆる機会をとらえて強く要望して参りたい。

 

3 しまなみ海道について

(1)島民割引の導入についてどう考え、どう取り組んでいくのか。

(土木部長)
 しまなみ海道を含む本四道路の通行料金については、従来から他の高速道路に比べ極めて割高に設定されていることから、これまで機会あるごとに国等に対して、料金引下げを強く働きかけてきたところである。  特に、しまなみ海道については、議員ご指摘のとおり、沿線島内住民にとって、重要な生活道路になっていることから、国への重要要望や広島・愛媛交流会議のアピ-ル等において、沿線島内住民に対し通行料金を割り引く支援措置を講ずるよう求めてきたところである。  しかしながら、6月19日を以って「休日上限千円」が廃止となる中、今のところ、各種時間帯割引は継続されることとなっているが、今後、これら時間帯割引も廃止されることになれば、沿線島内住民の日常生活に大きな影響が生じるものと考えている。  このため、県としては、今後の高速道路施策に関する国の動向も注視しながら、広島県等とも連携し、まずは、時間帯割引を堅持するとともに、競合する公共交通機関への配慮と併せて、引き続き沿線島内住民への料金割引支援を強く訴えて参りたい。

(2)休日上限1,000円の終了に伴う沿線地域の観光客の減少に対し、今後どう取り組むのか。

(経済労働部長)
 議員お話のとおり、高速道路の休日上限制度は、しまなみ海道沿線地域の観光振興に大きく寄与してきたことから、今回の同制度の終了に伴う入込客の落ち込みが懸念されるところである。  このような中、本年3月に策定した県観光振興基本計画では、高速道路料金など交通利用環境の変化も見据えたうえで、情報発信力の強化や広域連携の推進、魅力ある観光資源の開発等に努めることとしており、現在、テーマ性のある広域観光ルートづくりや体験型観光を組み入れた旅行商品の造成、修学旅行誘致等に積極的に取り組んでいるところである。  また、しまなみ海道沿線地域を観光振興の重要ゾーンと位置付け、サイクリングやウォーキングのイベント開催をはじめ、多島美を満喫できる”しまなみの船旅”やグリーンツーリズムを促進するとともに、将来的には、しまなみ海道を中心に「大・島博覧会」を開催したいと考えており、現在、広島県や地元市町と協議を始めたところである。  引き続き、休日上限制度終了後の沿線地域の観光客への影響を最小限に止めるべく、国内外からの誘客促進に積極的に取り組んでまいりたい。

 

4 地域医療について
(1)新しい地域医療再生計画の内容と、計画の具体化に向けた取組みはどうか。

(知 事)
 新たな地域医療再生計画は、県全体の広域的な医療提供体制の整備拡充を図るもので、本県においては、医療関係者・市町などへの提案募集や県保健医療対策協議会での審議、パブリックコメント等を経て計画の取りまとめを行い、6月10日に国へ提出したところ。  計画では、全県的な医療課題を踏まえて5本の施策の柱を設定し、19事業を盛り込んでおり、具体的には、三次救急病院の機能強化を最重要課題と位置付け、県内3箇所の救命救急センターの設備整備等に基金を重点配分するとともに、県議会の総意で制定された「がん対策推進条例」に沿って、在宅緩和ケアの充実や患者家族への支援の強化を図るほか、医療圏単位の診療ネットワークの構築にも取り組むこととしている。  また、地域医療を支える人材を育成・確保するため、県医師会や看護協会などとの連携・協力のもと、医師不足の医療機関に対する医師派遣システムの構築や看護職員の資質向上等に取り組むこととしている。  さらに、今回の東日本大震災において重要性が再認識された災害医療体制の強化についても、東南海・南海地震等を想定した災害拠点病院や災害派遣医療チームの機能強化に必要な設備等の整備を盛り込んでいるところ。  今後は、スケジュール的には、国の有識者会議の審査を経て、9月上旬頃に交付決定が行われ、年度後半から、順次、事業に着手する予定であるが、県保健医療対策協議会において適宜事業評価を実施することにより計画の効果的な推進を図り、誰もが安心して医療を受けることのできる社会づくりに努めてまいりたい。

(2)へき地医療の支援対策にどのように取り組んでいるのか。

(保健福祉部長)
 交通条件に恵まれない中山間地域や数多くの離島を抱える本県にとって、へき地医療は、医療政策上の重要な課題であり、県では、へき地診療所に対し、自治医科大学卒業医師の配置をはじめ、運営費や医療機器整備への補助など、各種支援に取り組んでいる。  また、へき地医療支援機構を設置して、へき地医療拠点病院である県内11か所の主要公立病院からへき地診療所へ代診医を派遣するなど、へき地医療を広域的に支援していく体制の確保に努めている。さらに、へき地での救急搬送に対応するため消防防災ヘリのドクターヘリ的運用を行っているほか、島しょ部の巡回診療船済生丸に対して、運営費補助に加え、近く予定される新船の建造に当っても助成を行うことを検討している。しかしながら、全国的な医師の不足や地域偏在により、へき地医療拠点病院でも医師不足が深刻化し、支援機能が低下していることから、医学生向け奨学金制度やドクターバンク事業、ドクタープール制度等を通じて、医師確保対策の強化を図っており、今後とも、これら施策を総合的に推進し、県民が等しく必要な医療を受けられる体制の維持確保に努めて参りたい。

 

5 県地域新エネルギービジョンにおける導入目標の達成状況はどうか。また今後、新エネルギーの普及にどう取り組んでいくのか。

(経済労働部長)
新エネルギーについては、地球環境の保全やエネルギー源の多様化、さらには低炭素関連産業の育成などの観点から利用を推進する必要があることから、県としては、これまでも武道館や県立高校への太陽光パネルの設置、ミカンの搾汁残渣を利用するバイオ燃料や木質ペレットなどのバイオマスエネルギーの活用、新エネルギー教室等による普及啓発などに取り組んできたところである。  こうした中で、平成14年に策定した「愛媛県地域新エネルギービジョン」の目標年次である2010年度の導入実績は、目標値の原油換算18.4万キロリットルに対し、実績が20.6万キロリットルで、達成率は112%と目標を上回っているが、エネルギーの種別でみると、風力発電やバイオマスの導入が大幅に進んだものの、太陽光や太陽熱利用は目標に達していない状況にある。  このため、先般、国に対し、新たなエネルギー政策の早期提示と併せて、新エネ導入促進のための支援策の拡充を強く要望したところであり、今後国の動向等も踏まえながら、県として、新たな導入目標等を盛り込んだエネルギービジョンを策定し、新エネルギーの普及に努めて参りたい。




2010年(平成21年度)9月24日定例県議会議事録

1 しまなみ海道の通行料金体系はどうあるべきと考え、その実現に、今後どのように取り組んでいくのか。

(知 事)
しまなみ海道の通行料金については、膨大な建設費が投入されたため、従来から他の高速道路に比べ極めて割高であり、かつ関係する自治体が多額の負担を強いられている。なんとかならないかという気持ちを、おそらく関係自治体全てが持ってきたと思われる。
高速道路料金における地域間格差を解消して、地域活性化と物流の効率化を図るためには、少なくとも一般高速道路と同等の料金体系とする必要があると考える。 そうした中、今年の四月に公表された上限料金制は、本四道路のみに割高な別料金が設定され、しかもこれまでの各種割引制度が廃止されるという内容であり、遠距離通行における地域間格差は全く解消されず、近距離通行も結果として実質値上げとなるなど、非常に問題がある案であり、見直すべき必要がある。 五月には、本県の重要要望として、事情を同じくする広島県と連携し、島内の住民割引や自転車等の無料化を強く要望している。今後も料金見直しに係る国の動向を注視しながら、機会あるごとに他県とも連携し、国等に対して強く働きかけていく。

 

2 森林整備対策について

(1)愛媛の森林基金による放置森林の間伐等の事業について、実績と今後の取組みはどうか。

(農林水産部長)
「財団法人愛媛の森林基金」が実施をしている放置森林対策では、水土保全機能を高度に発揮することが望まれる森林を対象に、平成十四年度から十か年で4,800haの間伐を目標に森林整備を行っており、これまでの八年間に計画の七十一%に当たる3,396haを実施した。今後二年間で残りの1,404haを実施する計画である。 当事業の終了後も、水土保全機能を高めるための整備が今後とも重要であり、ダム等上流の奥地水源林地域で放置された森林も存在することから、これまで進めてきた間伐の効果等も見極めながら、事業の継続等について検討していきたい。

(2)今後、里山の整備にどのように取り組んでいくのか。

(農林水産部長)
良好な景観の形成や生物多様性の確保、災害の防止などの面から、里山の保全に対する必要性が高まっている。県では、造林補助事業により植栽に対して助成を行うほか、森林そ生緊急対策事業を活用して侵入する竹や松くい虫被害を受けた松の木の除去等にも必要な助成を行っている。 また、森林環境税を活用して、里山の防災機能を高め、山地災害を防止する観点から集落周辺森林の整備を行う一方、公募事業として県民自らが実施する森林づくり活動に対する支援も行っている。 今後とも、地域住民の意向を踏まえながら、各種事業を活用し、県民と一体となって、日本の原風景ともいえる里山の整備や保全に努めて参りたい。

(3)放置竹林整備について、今後どう取り組んでいくのか。

(農林水産部長)
竹は短期間で再生可能な資源として有用であることから、本県では、平成十六年度に竹資源循環利用促進の具体的な行動計画を策定し、竹資源の有効活用と竹林整備の両面から放置竹林対策に取り組んでいる。 竹資源の有効活用では、リサイクル企業が開発をした有機肥料の原料等として、今年度から竹材を供給する取組みへの助成を開始するなど、民間における竹資源の多面的な利用を支援している。 また、竹林整備では、所有者が竹林を伐採し、広葉樹等への転換を図る取組みに対して助成を行うほか、緊急雇用や森林そ生緊急対策事業を活用し、放置竹林や侵入竹の伐採・整理を行っている。 さらに、ボランティア団体が行う竹林整備にも、森林環境税を活用して支援をしており、これらの事業により、昨年度は約59haの竹林整備を図った。 今後とも、森林組合など関係団体はもとより、広く県民との協働を進めながら、活用と整備の両面で放置竹林対策を推進して参りたい。

 

3 外来魚対策について

(1)外来魚が原因と思われる内水面における漁業被害と駆除活動の状況はどうか。

(農林水産部長)
全国の河川、湖、沼では、外来魚の侵入・増殖により、在来魚が漁業被害を受けるなど、水産資源への悪影響が懸念されており、本県においても主要な河川に外来魚が生息し、放流したアユやアマゴが食べられるといった食害の被害が報告されている。 また、水産研究センターが野村ダム湖とその周辺河川で実施した調査では、ブラックバスがフナやハゼ等の小魚を好んで捕食し、特に四月から五月にかけては、上流に遡る天然のアユを捕食していることが確認をされており、将来、アユ資源の減少につながることも危惧されている。 このため、愛媛県内水面漁業協同組合連合会では、外来魚による漁業被害の軽減を目的に、平成二十一年度から国の補助事業を活用して、刺し網や釣りによる駆除を行っているほか、遊漁者に対しては、釣り上げた外来魚を再放流しないよう呼びかけているところであり、県としても、引き続き国の制度を活用しながら、効果的な駆除活動ができるよう支援して参りたい。

(2)外来魚をはじめとする外来種の影響を正しく理解してもらうため、県民に対する啓発にどのように取り組むのか。

(県民環境部長)
 県では、昨年四月に、本県の野生動植物の生息・生育に著しい影響を与えるか、与える恐れのある八十八種について、「侵略的外来生物」として公表するとともに、今年三月には、ブラックバスやブルーギルなど特に注意が必要な外来生物の特徴等を記載した「外来生物対策マニュアル」を作成した。 また、今年五月に松山で開催された生物多様性キャラバンセミナーにおいて、外来生物の防除法などについての研修を行い、さらに、県のホームページを活用して、県内の外来生物などに関する情報を広く募り、県民意識の向上を図ることとしている。 今後とも、県民の主体的な参画を促しながら、外来生物による生態系や人の健康、農林水産業への影響などを周知するとともに、被害を防止するための「入れない」「捨てない」「拡げない」という三原則について遵守を徹底させるなど、県民への理解が一層深まるよう積極的に啓発して参りたい。

 

4 県庁第一別館と本館等の耐震化について、今後どう取り組むのか。

(知 事)
第一別館は、災害対策本部が設置されている防災対策上重要な拠点施設であり、また、ライフラインの確保や県民生活に直結する事業部門を集中配置していることから、早急な耐震化が必要である。 このため県では、平成十三年度に耐震診断、平成十九年度には耐震補強の工法や必要経費の概算等について調査を行い、これを基に、耐震安全性や改修コスト、県民サービスへの影響などについて、総合的に検討を行い、最も耐震安全性に優れ、工事中も執務室の移転が不要な「免震工法」により耐震改修工事を実施することとしている。 厳しい財政状況の中、国の交付金を有効に活用し、今回の補正予算で工事着手に必要な実施設計を行い、平成二十四年度には防災拠点となる第一別館の改修工事に着手したいと考えている。 また、本館、第二別館、議事堂については、昨年度実施した耐震診断の結果、全ての庁舎に一部耐震強度が不足する部分はあるが、いずれの庁舎も補強工事により継続使用は可能となっていることから、今後、診断結果をさらに精査し、県立学校をはじめとした県有施設全体の中での優先順位や財源の確保などの課題も踏まえつつ、耐震化に向けた検討準備を鋭意進めて参りたい。

 

5 岩城橋の着工に向けて、今後どう取り組んでいくのか。

(土木部長)
岩城橋を含む上島架橋については、平成八年三月に開通した弓削大橋に続き、生名橋についても供用開始の日が目前にきている状況となっており、上島町民の日常生活の利便性の飛躍的向上や、合併後の行政の効率化、さらに地域の活性化のためにも、県としても残る岩城橋の建設は必要不可欠であると認識している。 ただ、現在、国、県ともに厳しい財政状況にあり、また、補助金の一括交付金化を含め、公共事業に対する国の方針も明らかになっていないことから、着手時期については、今後の国の動向や県の財政状況等を見極めながら検討していく必要があると考えている。 県としては、上島架橋は三橋が建設されて初めて本来の効果が発揮されるものであると考えており、当面、生名橋の完成後も上島架橋事業が途切れることのないよう、生名島や岩城島内の現道の改良事業を推進するとともに、国に対しても、岩城橋の早期着手に向けて地理的に不利な離島の事業費等別枠的予算を従来どおり確保することなど、引き続き強く要望して参りたい。




2009年(平成20年度)9月28日定例県議会議事録

1 上島町における架橋の必要性と有効性をどのように考えているのか。また、岩城橋の着手見通しについての見解はどうか。

(知 事)
上島架橋は、移動時間の短縮や天候に左右されない往来を確保することにより、通勤・通学はもとより、救急医療・消防防災における住民の不安を解消する等の様々な整備効果があり、合併後の行政の効率化や地域活性化のために必要不可欠なものと認識している。 このうち、生名橋については、難航していた海面下での橋脚の基礎部の工事も終え、現在、順調に主塔工やPC桁の架設工事を進めているところであり、現計画どおり平成22年12月末の供用に向け、鋭意工事促進に努めて参りたい。 また、上島架橋は、生名橋と残る岩城橋が完成して初めて本来の目的を達成するものであり、岩城橋の建設は必要と考えている。 ただ現在、新政権下における公共事業に係る方針が明らかになっていないこともあり、着手時期については、今後、国の動向や県の財政状況を見極めながら検討していく必要があると考えている。

 

2 しまなみ海道の通行料金引下げに伴う効果と今後の対応について

(1)高速道路料金引下げを最大限活用し、本県の地域活性化と産業振興につなげるための高速道路利用促進にどのように取り組んでいくのか。

(土木部長)
県では、高速道路料金の大幅な引下げが明確になった今年の2月に、本県の地域活性化や地域振興を図るため、全庁的な組織として「愛媛県本四道路等高速道路利用促進会議」を設置して検討を行い、3月末に、平成21年度の高速道路の利用促進施策を取りまとめ、利用促進に努めてきており、一定の効果をあげている。 また、しまなみ海道などの本四道路について、四国4県知事で構成する「本四道路利用促進会議」を本年4月に設置し、観光誘客や物流活性化をはじめ、各種の利用促進施策を実施しており、四国ツーリズム創造機構などの関係機関とも連携して、本四道路の利用促進に努めているところである。 今後は、新政権下における高速道路の無料化について、その動向を見守る必要があるが、引き続き、しまなみ海道をはじめとした高速道路を活用し、地域活性化や産業振興につながるよう努めて参りたい。

(2)今後、誘客促進のための取組みをどのように推進していくのか。また、県内自治体や他県と連携した取組みなども併せて問う。

(経済労働部長)
高速道路料金の引下げは、国民の旅行意欲の高まりによる新たな観光需要を生み出す効果をもたらし、4月から7月までの県内の主要観光施設入込客数は、前年同期に比べ、1.3%の増となっており、特に、しまなみ地域では、しまなみ海道10周年記念事業の開催もあり、11.3%の増となるなど、ここ数年にない順調な状況となっている。 このような中、四国4県では、本年7月に新たな広域観光推進組織として、民間事業者の参画のもと「四国ツーリズム創造機構」を設立し、四国のイメージアップと観光客の来訪促進などに取り組んでいるところであり、県内においても、各市町や民間事業者で組織する「四国観光立県推進愛媛協議会」や「南予広域連携観光交流推進協議会」等の各圏域協議会を通じて、個性ある観光資源の掘り起こしやテーマ性のある観光ルートの整備等に取り組んでいるところである。 今後とも、これらの広域観光組織を最大限に活用して、地元住民・市町・民間事業者との連携を強化し、着地型旅行商品の造成など、観光客の滞在時間の拡大につながるような魅力ある観光地づくりに取り組んで参りたい。

 

3 内航フェリー支援策について

(1)フェリー航路維持の必要性について、どう認識しているのか。また、今後どのような支援策を講じていくのか。

(企画情報部長)
本県発着の航路は、一般航路が9航路あり、関西・中国・九州方面への物流や観光、ビジネスの需要に応えている。また、離島航路は25航路あり、通勤・通学など住民生活の貴重な足として利用されている。   これらの航路は、モーダルシフトの受け皿として、また、災害時の緊急輸送手段としても極めて重要な役割を担っているのは勿論のこと、とりわけ議員お話の「しまなみ海道」周辺の生活航路は、架橋とともに地域住民にとって欠かせない交通手段であると認識している。 県では従来から、他に代替手段のない離島航路に対して補助してきたほか、今年度は、高速道路料金引下げの影響を受けたフェリー航路への支援も行っているが、無料化となれば県独自では到底支えきれないところ。 このため、高速道路の無料化に当たっては、まずは国に対し、その影響にも十分配慮し、最も大きく影響を受けるフェリー航路など競合する交通機関が生き残れるような支援策の創設を求めるとともに、国の動向などを十分に見極めながら、県としてどのような対応が可能なのか検討して参りたい。

(2)県内の市町管理港湾はどのような状況になっているのか。

(土木部長)
県内には8市町に28港の市町管理港湾があるが、その内、今回の高速道路料金引下げにより影響を受けるフェリー等が発着する港湾がある新居浜市、今治市、八幡浜市の3市に対しては、議員お話のとおり、県から、本年7月に港湾施設使用料等の減免など、航路維持を図るための積極的な取組を要請したところである。 現在、新居浜市と八幡浜市においては、市独自の支援策として、本年7月から来年3月までの9ヶ月間、フェリーの運航に係る港湾施設使用料の2分の1を減免しており、これにより20年度実績を基に試算すると、新居浜市 約1,340万円、八幡浜市 約3,300万円の支援が見込まれるとのことである。 また、今治市については既に、しまなみ海道開通に伴うフェリー航路支援策として、一部、港湾施設使用料の減免を実施しており、更なる支援については、現在検討中と聞いている。

 


4 新型インフルエンザの県内状況と対応策について

(1)県内の新型インフルエンザ患者数並びにその主な症状及び治療法はどうか。

(保健福祉部長)
新型インフルエンザの患者数については、国内発生当初は全数を把握していたが、その後の感染拡大を受け、現在は、集団発生事例や重症事例を把握する体制に変更されている。 したがって、県内の正確な患者数は明らかではないが、県内では、6月16日に初めて新型インフルエンザの患者が確認されて以降、夏場に入っても学校の部活動を中心に県下全域で集団発生しており、県内で全数把握期間に確認された患者数は5人、集団発生において確認された患者数は、9月14日現在で812人である。 新型インフルエンザの症状は、突然の高熱や咳、のどの痛みなどであり、多くの患者が比較的軽症であるなど通常の季節性インフルエンザと類似している。治療法も季節性インフルエンザと同様に抗インフルエンザウイルス薬のタミフルやリレンザの投薬が有効であり、これまでのところ、県内では重症者や死亡者の例はなく、ほとんどの患者が自宅療養で順調に回復している。

(2)県内の治療薬の備蓄量及び今後の備蓄計画はどうか。

(保健福祉部長)
抗インフルエンザウイルス薬のタミフル及びリレンザについては、国において人口の45%、5,861万人分の備蓄目標を設定し、国と都道府県が分担して備蓄する計画となっている。 この備蓄計画に基づく本県の備蓄目標量は、 ○タミフル 26万7,400人分 ○リレンザ  1万4,900人分 ○合計   28万2,300人分  であり、このうち、これまでにタミフル12万2千人分を購入し、備蓄済みである。 残る備蓄目標量については、今後3年間で調達する計画であったが、今般の新型インフルエンザの発生や今後の本格的な流行に備えて、5月補正予算に加え、今回の補正予算において3年間の全数量の購入経費を計上したところである。 購入については、現在、県に備蓄のないリレンザを優先して調達手続を進めており、今後の流行動向等を見極めながら、医療現場で治療薬が不足する事態とならないよう、適切な時期に購入したいと考えている。

(3)受入可能な医療機関と患者数を、あらかじめ把握した上で、速やかに重症患者に適切な医療が提供できるようにする必要があると思うがどうか。

(保健福祉部長)
お話しのように、新型インフルエンザの本格的な流行期における患者数を想定し、重症患者の発生に対応できる医療を確保することは重要な課題であり、県では先般、県内医療機関に対して、入院診療が可能な医療機関の病床稼働率や人工呼吸器の保有状況等を調査したところ。 また、患者数については、厚生労働省が示した流行シナリオを基に試算すると、1回の流行期において、県人口の20%、およそ28万8千人が発症し、4,320人が入院、432人の重症患者が発生すると推計され、流行のピーク時には、最大500人程度が入院し、うち50人程度が重症化すると想定されるところ。 この想定では、全体として入院医療に不足が生じる可能性は少ないと考えているが、特に、人工透析患者や妊婦、乳幼児等が重症化した場合の対応について、改めて医療機関等との調整を進めているところである。 なお、休日夜間の救急医療は平常時でも逼迫している地域があることから、医療機関の適正受診に対する県民の理解と協力も頂きながら、重症患者等への医療が円滑に提供されるよう努めて参りたい。

 

5 県内におけるネグレクトの発生件数及び具体的事例はどうか。また、それらに対し、今後、どのように取り組んでいくのか。

(保健福祉部長)
    県内3箇所の児童相談所における児童虐待相談で把握された育児放棄、いわゆるネグレクトの年間の発生件数は、近年100件を超えており、昨年度は122件と、児童虐待相談の約4割を占めている。 ネグレクトの具体的事例としては、 ○ 両親の養育能力の欠如や不衛生な家庭環境から、誕生間もない乳児の養育が困難な例 ○ 母親が3人の子どもを残して外出を繰り返し、十分な食事を与えないなど養育を放棄していた例 ○ 浪費癖や不安定な収入から、6人の子どもに食事・医療を満足に与えず、衣服の汚れ等もひどかった例 などがあり、病院や市町、民生児童委員等からの連絡に基づき児童養護施設や乳児院に保護を行った。 このようなネグレクトに対しては、お話のとおり、早期発見・早期対応が重要であり、県では、民生児童委員や保育所、学校、保健所等により、地域で子どもを見守るネットワークが構築されるよう、市町に、要保護児童対策地域協議会の設置を働きかけ、先月までに、全市町において協議会が設置されたところである。 今後とも、児童虐待防止キャンペーン等により、社会全体で子どもを見守る機運の醸成に努めるとともに、各地域協議会において、要保護児童の早期の把握や援助活動等が適切に進められるよう、構成員の資質向上を図る研修会の開催や児童相談所による専門的な助言・支援に努め、ネグレクトをはじめとする児童虐待の防止に取り組んで参りたい。

 

6 厳しい経営状況にある県内の漁業者に対し、県はどのような支援を考えているのか。

(知 事)
水産業は本県の主要な産業の一つであり、低迷する地域経済の活性化を図るためにも、水産業の再生が不可欠であるが、県内の多くの漁業者は長引く漁業不振に伴う多額の固定化債務により、漁家経営が圧迫され、このままでは事業継続さえ困難となりかねない非常に厳しい経営状況にあり、漁家経営の立て直しが喫緊の課題である。 このような状況の中で、国においては経済危機対策補正予算で漁業緊急保証対策事業を創設し、漁業者が県の利子補給資金を無担保で借り入れる際の保証料の助成、万が一、代位弁済が発生した場合の信用保証機関に対する経費助成など、資金融通の円滑化による漁業者の再生を図ることとした。 県では、6月補正予算で販売不振に陥った真珠・真珠母貝養殖業者に対する無利子資金の創設を行ったが、これに加え、今回、国の施策に呼応し、漁業者が緊急保証対策を最大限に活用することができるよう、漁業者が借りやすく、また返しやすい超長期かつ超低利の固定化債務解消のための借換資金を県単独で創設し、漁家経営の再生を強力に支援することとしたところである。 なお、政権交代に伴い、漁業緊急保証対策事業も現在、執行が留保されているが、お話のとおり県内の漁業者は、県の資金と国の緊急保証対策に大きな期待を寄せていること、また水産業は南予地域や瀬戸内海島しょ部での地域振興の核となる産業であることから、県としては早期の事業執行を強く望んでいる。




2008年(平成19年度)9月25日定例県議会議事録

1 しまなみ海道に係る今回の「高速道路料金の引下げ計画(案)」を県はどのように評価しているのか。また、通行料金の低減に向けて今後どう取り組むのか。

(知 事)
今回示された「高速道路料金の引下げ計画」では、これまでの社会実験の効果に基づき、国の総合経済対策の一環として、休日昼間の割引率が5割に拡大され、さらに新たに夜間割引や深夜割引が導入されることは、本県の物流の効率化及び観光振興、地域活性化の観点から一定の効果が得られるものと評価している。 しかしながら、ご指摘があったように、本州四国連絡道路の通行料金は、他の高速道路と比べて基本料金が割高であるうえに、割引の導入後も依然として料金に大きな格差があるほか、首都圏への生鮮食料品等の輸送時間帯を考えると、割引の時間帯などの課題も残されている。  お話があったように、しまなみ海道は生活道路の側面があることから、通勤・通学割引導入の必要性は理解している。  しかし、本州四国連絡道路は、建設費用を通行料金収入で償還する有料道路制度で建設され、また従来から、通行料金の引下げは、地方の出資による経営改善効果の範囲内とされていることから、通勤・通学割引の導入については、減収額を誰がどのように負担するのかという問題を含め、多くの解決すべき課題があるものと認識している。  本四高速の社長と毎年会談する際に、JRでは通勤・通学の定期、言うなれば割引制度があって、高速道路で導入できない訳はないでしょうということを、毎回、申し入れている。  今回の高速道路料金の引下げ計画は、10月から約1年間の計画であり、その後の料金引下げについては今後国等において検討されることから、県としては料金引下げ措置の継続をはじめ、本県の物流等の実情に対応した割引時間帯の設定、さらには県民が利用しやすい通行料金体系や弾力的な料金割引制度の導入等について、今後とも関係機関と連携しながら、あらゆる機会を通じて要望活動を展開してまいりたい。

 

2 療養病床再編問題について

(1)療養病床再編にあたり、県は現時点での課題・問題点をどう認識しているのか。

(保健福祉部長)
療養病床の再編成は、入院患者の実態に応じて、医療が必要な方には医療サービスを、介護がより必要な方には介護サービスを提供できるよう、療養病床から介護施設等への転換を、平成23年度末までに計画的に、医療機関が自らの経営判断によって進めていくものである。  この療養病床の再編成は、基本的には、今の療養病床を、患者を退院させることなく、介護施設等に転換することとなるが、その推進にあたっては、   ・療養病床から転換した老人保健施設の入所者に対して必要な医療サービスが提供できるか   ・療養病床を有する医療機関が安定的に経営できるか   ・各医療機関の経営判断に資する適切な介護報酬が設定されるか などの課題や問題点があると認識している。  国においては、療養病床の再編成については、このような課題等を踏まえ、今後、主な転換先として想定される介護療養型老人保健施設の経営や入所者の実態について調査を行い、介護報酬を適宜見直すなどの更なる支援策を検討することとしている。  県としても、療養病床の再編成を円滑に推進するためには、現在療養病床を運営している医療機関の方々が、国等の転換支援策等に基づいて適切に経営判断していただくことが重要と考えており、今後とも、転換支援策等についての情報提供や相談への適切な対応を行うことにより、医療機関のご理解をいただきながら再編成を進めてまいりたい。

(2)他の施設に転換する病院に対しての支援措置にはどのようなものがあるのか。また、転換に伴って不安を抱える患者に対してどのような支援を行うのか。

(保健福祉部長)
療養病床の再編成にあたっては、現在療養病床を運営している医療機関の安定的な経営の確保及び患者への適切な医療サービスの提供の確保など様々な課題があることから、再編成を円滑に推進するためには、各般の転換支援策を講ずる必要がある。  このうち、療養病床を他の施設に転換する病院等に対する支援としては、
・夜間の看護体制や看取りの対応体制の整った介護療養型老人保健施設の創設
・療養病床の既存の建物を活用して老人保健施設に転換するための施設基準の緩和
・老人保健施設等への転換にあたり必要となる施設改修費用への助成などの措置が講じられている。

また、患者に対する支援としては、
・地域包括支援センターが中心となり病院関係者と連携して行う、退院又は転院を希望する者の受入先等の調整
・市町が中心となって設置する相談窓口における、患者や住民からの相談への対応などの措置が講じられ、県、市町、地域包括支援センター等が連携を図りながら、患者や住民の不安解消に努めることとなっている。
今後とも、医療機関及び患者等にこれらの支援措置について情報提供するとともに、相談に適切に対応することにより、療養病床の再編成の円滑な推進に努めてまいりたい。

 

3 海事関連産業の振興は県の活性化に大きく寄与するものと考えるが、具体的な支援策についてどう取り組んでいるのか。

(経済労働部長)
造船業をはじめとする海事関連産業は、本県にとって、地域経済の活性化や雇用の確保等に極めて重要な役割を担う基幹産業である。 しかしながら、お話のとおり、技術者や船員の高齢化など多くの課題を抱えており、積極的な振興策を講じていく必要があると認識している。  このため、県では、企業立地促進法に基づく基本計画において、海事関連産業を集積業種に指定し、設備投資減税などの支援措置の対象としたほか、県独自に不動産取得税の課税を免除する条例を制定するなど、海事関連産業の競争力の維持・強化を図っている。  また、今治高等技術専門校への設備エンジニア科の新設や今治地域造船技術センターへの運営費助成等による造船関連技術者の養成、さらに、講習会の開催を通じた内航・外航海運船員等の意識啓発など、業界と密接に連携した人材の育成・確保に取り組んでおり、今後とも地元市町や業界のニーズを踏まえ、積極的な支援策を講じてまいりたい。  なお、お話の「第二船籍制度」については、国土交通省において、船長等の日本人要件が撤廃されるなど、一部で実現化が図られており、引き続き、海運をめぐる国の動きを見守ってまいりたい。

 

4 「愛ロードスポンサー事業」の内容と県が予測している効果はどうか。また、この事業を今後どう周知し進めていくのか。

(土木部長)
県では、これまでボランティアにより道路の清掃美化を行う「愛ロード制度」など、県民との協働事業の推進に努めており、昨年度からは、社会貢献に理解のある企業等の協賛金を活用して除草作業を行うスポンサー事業を新たに導入し、今年度、さらに道路照明灯の設置をメニューに追加したところである。  この事業は、企業等のスポンサーから資材を提供していただき、県が施工と管理を行うとともに、協力いただいた企業名等を道路照明灯に表示するもので、8月12日から県下一斉に募集を開始したところであり、この事業により、道路の安全で安心な利用環境が確保され、維持管理費用の低減に大きな効果があるばかりでなく、企業等にとってもイメージアップにつながるものと考えている。  県としては、このように県民や企業等が参加して、道路の維持管理を行う仕組みを「えひめ愛ロード運動」として位置付けたところであり、今後、県民に広く提唱することはもとより、内容の拡充など、県民との協働による道路の維持管理に取り組んでまいりたい。

 

5 教育問題について

(1)保護者からのあまりにも理不尽な苦情・要求・行動はどのようなものがあるのか。また、学校や現場教師とはどう連携をとり対応しているのか。

(教育長)
 本県の学校への理不尽な苦情・要求等の一例を挙げると、
・小学校では、担任が気に入らないので替えてほしい
・中学校では、定期テストでうちの子が解けない問題を出題するな
・高校では、身だしなみ指導は、人権侵害になるのでやめてほしい
などがあり、大半は、学校の方針や子どもの指導方法に関するものであり、中には、学校の説明に納得せず、解決に時間がかかるなど、対応に苦慮するものがある。  いわゆるクレーム等については、各学校では誠実に対応しているところであるが、解決が難しい場合もあり、学校と所管の教育委員会が連携し、PTA役員や地域の有識者などの協力を得ながら、解決に努めているところである。  また、学校関係者だけでは解決が困難な場合には、県教育委員会が、当該校に弁護士、警察職員等の専門家で構成する学校トラブルサポートチームを派遣し、問題解決に向けての指導・助言を行っており、これまでの派遣事例にあっては、いずれも円満な解決に至っている。  今後とも、苦情等への適切な対応方法等を学ぶ実践的な研修を実施するとともに、学校トラブルサポートチーム派遣事業を効果的に活用し、トラブルの未然防止や教員の負担軽減を図るためにも早期解決に向けた各学校への支援に積極的に努めてまいりたい。

(2)本県における「スクールソーシャルワーカー」の配置状況はどうか。また、その周知と資質の向上について今後どう取り組んでいくのか。

(教育長)
 いじめや不登校等の問題の背景には、様々な要因が複雑に絡んでおり、その解決のために、お話のとおり、県内各小中学校においては、子どもや保護者を対象としたスクールカウンセラーやハートなんでも相談員による学校内での相談活動・カウンセリングを行っているが、それだけでなく学校の枠を超えて家庭、地域、関係機関等と連携し、福祉のノウハウも活用しながら、問題解決に向けた援助を行うスクールソーシャルワーカーの役割が重要となってきている。  このため、県教委では問題を抱える児童生徒の生活環境の改善やいじめなどを巡る保護者間の対立の解消等ができるよう、本年度から、県内14の市町に18名のスクールソーシャルワーカーを配置した。  その活動は始まったばかりであるが、医療機関や地域の福祉課、児童相談所等と連携しながら養育放棄の家庭に働きかけ、問題解決を図るなど、コーディネーターとしての役割を十分に活かした取組みの成果などが報告されている。  今後は、「児童生徒をまもり育てる協議会」等を通じ、学校関係者やPTA、民生委員等に対し、スクールソーシャルワーカーの役割の周知徹底に努めるとともに、その資質の向上を図るため、県下の活動事例の共有化や社会福祉の専門家による実践的な指導も取り入れ、地域の実情に応じた、きめ細やかな対応ができるよう支援してまいりたい。




2007年(平成18年度)12月定例県議会議事録

1 本州四国連絡高速道路での社会実験の中間とりまとめ結果を県はどのように評価しているのか。また、20年度以降の通行料金引下げに向け、今後どのように取り組むのか。 (知 事) 社会実験の中間とりまとめでは、しまなみ海道の休日割引において、交通量が対前年比8〜10%程度増加、沿線観光施設入込客数が愛媛県側で対前年比30%程度増加している。 さらに、サービスエリア・パーキングエリアで実施した観光客へのアンケート調査においても、多数の方から社会実験の実施を契機に旅行先やルートの変更はじめ、旅行日数を増やしたとの回答を得ており、このたびの社会実験がしまなみ海道の観光振興に大きく寄与しているものと評価している。 また、物流の面においては、30%の深夜割引により、原油価格高騰で上昇している物流コストの低減が図られるとともに、神戸淡路鳴門自動車道、瀬戸中央自動車道の交通量が10%程度増加しており、四国産品等の市場拡大にも寄与しているものと考えている。 本州四国連絡道路の通行料金は、議員ご指摘のとおり極めて割高であり、地域間交流や円滑な物流の大きな障害となっていることから、今後の料金引下げの突破口として、現在実施中の深夜割引と休日割引が、平成20年度以降、3ルートすべてにおいて実施されるよう、道路特定財源の確保とあわせて今後ともあらゆる機会を捉えて、国等の関係機関に要望して参りたい。   2 ドクタープール制度を真に地方医療体制への特効薬とするために、県は今後どのように取り組んでいくのか。 (保健福祉部長) 平成16年度からの臨床研修の必修化を契機に、地方では十分な医師確保が困難となり、へき地診療所だけでなく、市町立病院においても医師不足が生じるなど、地域医療を確保する上で深刻な状況となっていることから、今回新たに、市町からの強い要望を受け、ドクタープール制度を創設したところである。 この制度は、県が直接医師を採用し、医師不足により体制維持に支障を来たしている市町立病院に派遣するもので、現在、平成20年4月の採用に向け、募集を開始したところである。 募集に当たっては、県の専用ホームページで市町立病院を紹介するとともに、医師向け専門誌を活用し広く制度の周知を図るほか、義務年限終了後の自治医科大学卒業医師やドクターバンク事業で登録した医師等への情報提供に加え、あらゆる機会を捉えて個々の人材発掘に向けた働きかけを行うほか、議員お話の趣旨を踏まえ、市町とも連携のうえ、一人でも多くの医師に応募していただけるよう努めて参りたい。   3 県では自殺対策において具体的にどのように取り組んでいるのか。 (保健福祉部長) 自殺は様々な要因が複雑に関係しており、関係機関・団体が連携し、中長期的な視点に立って、継続的な自殺対策に取り組む必要があると考えている。 県ではこれまでも、保健所や心と体の健康センターでの精神科医師等による面接・相談、県民への心の健康の普及啓発などにより自殺対策を実施してきたが、「自殺対策基本法」の施行を受け、 ○医療、教育、警察等関係機関のネットワークの整備 ○自殺予防の普及啓発ポスター等の作成 ○保健所等で相談に当たる職員の資質の向上 など一層の充実・強化を図っている。 また今年度は、自殺死亡率の高い地域において、地元内科医師と精神科医師との連携強化や、地域において見守り活動を実施する「地域見守りネットワーク」の構築などの事業をモデル的に実施するとともに、各保健所において、地域の自殺の実態把握や地域特性に応じた自殺対策に取り組んでいるところである。   今後とも、これらの取組みを進めながら、市町、医療機関等と密接な連携のもと総合的な自殺対策を推進して参りたい。   4 地域活性化への支援・振興策について (1)「愛媛のものづくりデザイン戦略モデル事業」の取組状況はどうか。また、今後、企業のデザイン戦略への支援にどのように取り組んでいくのか。 (経済労働部長) 様々な商品が市場に溢れ、消費者ニーズも多様化する中で、県内中小企業が「売れるものづくり」を進めていくためには、良質なものをつくる技術に加え、消費者の購買意欲を高めるデザインやキャッチコピーを取り入れ、効果的なPRに努めることが重要である。 このため、県では、平成18年度に「愛媛のものづくりデザイン戦略モデル事業」を創設し、これまでの2年間で、タオル、食品、紙製品などの新商品開発にデザイン戦略を取り入れようとする企業11社に対して支援を行った結果、消費者に強いアピール力を持つ商品やパッケージの開発に成功し、売上げを2割伸ばした企業や、新たに、地元スーパーや百貨店のほか首都圏の店舗と取引ができるようになった企業が出るなど、徐々に効果が上がってきている。 県産品は、品質は優れているが、それに見合ったデザインやPRが伴っていないという声がまだ多くあることから、県としては、今後も引き続いて、工業技術センターの研究員等による、きめ細かな指導・助言や各種助成制度を活用した支援を行い、県内企業のデザイン戦略を取り入れた売れるものづくりをさらに促進して参りたい。 (2)プロスポーツを積極的に活用した地域活性化のこれまでの取組みの成果はどうか。また、今後、どのように展開していくのか。 (企画情報部長) 県では、地域密着を理念に掲げ、活動している愛媛FC及び愛媛マンダリンパイレーツの両球団を県民総ぐるみで応援し、これを地域の活性化につなげていくため、昨年度から、県プロスポーツ地域振興協議会を中心に、市町や関係団体の御理解・御協力を頂きながら、各種フォーラムの開催や特産品の販売、来場者への記念品プレゼント、応援経費の助成等、県民気運の盛上げや情報発信の強化に資する様々な事業を展開し、支援してきたところである。 その結果、協議会設立後の2年間で、両球団の県内ホームゲームで、合わせて延べ28万人を超える来場者を記録するなど、ファン層の定着・拡大につながったほか、 ○スタジアム内外での出店やイベント開催等による県民参加意識の高まり ○市町レベルでのスポーツを生かした地域づくり活動の普及促進 ○各種スポーツ教室や福祉施設訪問等、球団による地域貢献活動の活発化 ○観戦ツアーや応援定期預金等、民間サイドのタイアップ商品やサービスの相次ぐ創出 など、経済的効果のみならず、幅広い社会的・教育的効果をもたらすなど、本県にとって、かけがえのない財産として、広く認知されるようになったと受け止めている。 最近では、愛媛FCの天皇杯サッカーベスト16入りや、愛媛マンダリンパイレーツの球団史上3人目となるNPB選手誕生など、両球団の存在感を全国にアピールする話題も多く、今後の更なる飛躍が期待されている中で、県としても、関係機関・団体と連携を密にしながら、県民気運の更なる浸透や、魅力ある情報発信を図るための協議会事業を一層充実させ、プロスポーツという貴重な地域資源を活用した地域の活性化に、今後とも積極的に取り組んで参りたい。 (3)ファミリーマートとの連携事業について、産業振興分野でのこれまでの取組状況と今後の展開はどうか。 (経済労働部長) 県においては、国内及び海外に1万3千店舗を超える屈指の販売網を持つファミリーマートと包括協定を締結し、産業振興分野における協働事業として、県産食材を使用した弁当や惣菜等の共同開発、全国商材となり得る県産品の紹介・斡旋などを行い、県内外の店舗での県産品の販売促進に取り組んでいる。 特に、弁当等の開発については、県推奨米「愛のゆめ」などを使用した8商品を発売し、うち1商品は3週間連続で四国エリア売上げ第1位という好成績を記録したことから、現在は、公募した学生のアイデア等を参考に、中四国エリアでの発売も視野に入れた次の商品開発に着手している。 また、県内業者が製造する加工食品等を全国商材として使用するよう働きかけた結果、既にパイ菓子や麦味噌などが採用されているほか、西宇和産みかんの店頭販売も中四国エリアにおいて開始されている。  さらに、ファミリーマートに対して販売エリアの拡大を要請し、このたび全国展開の企画を検討していただくことになったことから、県としても、その実現と1つでも多くの県産品の採用を働きかけているところであり、今後とも、こうした民間活力の活用に努め、県産品の販路拡大や愛媛ブランドのPRにつなげて参りたい。


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