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2008年(平成19年度)9月25日定例県議会議事録

1 しまなみ海道に係る今回の「高速道路料金の引下げ計画(案)」を県はどのように評価しているのか。また、通行料金の低減に向けて今後どう取り組むのか。

(知 事)
今回示された「高速道路料金の引下げ計画」では、これまでの社会実験の効果に基づき、国の総合経済対策の一環として、休日昼間の割引率が5割に拡大され、さらに新たに夜間割引や深夜割引が導入されることは、本県の物流の効率化及び観光振興、地域活性化の観点から一定の効果が得られるものと評価している。 しかしながら、ご指摘があったように、本州四国連絡道路の通行料金は、他の高速道路と比べて基本料金が割高であるうえに、割引の導入後も依然として料金に大きな格差があるほか、首都圏への生鮮食料品等の輸送時間帯を考えると、割引の時間帯などの課題も残されている。  お話があったように、しまなみ海道は生活道路の側面があることから、通勤・通学割引導入の必要性は理解している。  しかし、本州四国連絡道路は、建設費用を通行料金収入で償還する有料道路制度で建設され、また従来から、通行料金の引下げは、地方の出資による経営改善効果の範囲内とされていることから、通勤・通学割引の導入については、減収額を誰がどのように負担するのかという問題を含め、多くの解決すべき課題があるものと認識している。  本四高速の社長と毎年会談する際に、JRでは通勤・通学の定期、言うなれば割引制度があって、高速道路で導入できない訳はないでしょうということを、毎回、申し入れている。  今回の高速道路料金の引下げ計画は、10月から約1年間の計画であり、その後の料金引下げについては今後国等において検討されることから、県としては料金引下げ措置の継続をはじめ、本県の物流等の実情に対応した割引時間帯の設定、さらには県民が利用しやすい通行料金体系や弾力的な料金割引制度の導入等について、今後とも関係機関と連携しながら、あらゆる機会を通じて要望活動を展開してまいりたい。

 

2 療養病床再編問題について

(1)療養病床再編にあたり、県は現時点での課題・問題点をどう認識しているのか。

(保健福祉部長)
療養病床の再編成は、入院患者の実態に応じて、医療が必要な方には医療サービスを、介護がより必要な方には介護サービスを提供できるよう、療養病床から介護施設等への転換を、平成23年度末までに計画的に、医療機関が自らの経営判断によって進めていくものである。  この療養病床の再編成は、基本的には、今の療養病床を、患者を退院させることなく、介護施設等に転換することとなるが、その推進にあたっては、   ・療養病床から転換した老人保健施設の入所者に対して必要な医療サービスが提供できるか   ・療養病床を有する医療機関が安定的に経営できるか   ・各医療機関の経営判断に資する適切な介護報酬が設定されるか などの課題や問題点があると認識している。  国においては、療養病床の再編成については、このような課題等を踏まえ、今後、主な転換先として想定される介護療養型老人保健施設の経営や入所者の実態について調査を行い、介護報酬を適宜見直すなどの更なる支援策を検討することとしている。  県としても、療養病床の再編成を円滑に推進するためには、現在療養病床を運営している医療機関の方々が、国等の転換支援策等に基づいて適切に経営判断していただくことが重要と考えており、今後とも、転換支援策等についての情報提供や相談への適切な対応を行うことにより、医療機関のご理解をいただきながら再編成を進めてまいりたい。

(2)他の施設に転換する病院に対しての支援措置にはどのようなものがあるのか。また、転換に伴って不安を抱える患者に対してどのような支援を行うのか。

(保健福祉部長)
療養病床の再編成にあたっては、現在療養病床を運営している医療機関の安定的な経営の確保及び患者への適切な医療サービスの提供の確保など様々な課題があることから、再編成を円滑に推進するためには、各般の転換支援策を講ずる必要がある。  このうち、療養病床を他の施設に転換する病院等に対する支援としては、
・夜間の看護体制や看取りの対応体制の整った介護療養型老人保健施設の創設
・療養病床の既存の建物を活用して老人保健施設に転換するための施設基準の緩和
・老人保健施設等への転換にあたり必要となる施設改修費用への助成などの措置が講じられている。

また、患者に対する支援としては、
・地域包括支援センターが中心となり病院関係者と連携して行う、退院又は転院を希望する者の受入先等の調整
・市町が中心となって設置する相談窓口における、患者や住民からの相談への対応などの措置が講じられ、県、市町、地域包括支援センター等が連携を図りながら、患者や住民の不安解消に努めることとなっている。
今後とも、医療機関及び患者等にこれらの支援措置について情報提供するとともに、相談に適切に対応することにより、療養病床の再編成の円滑な推進に努めてまいりたい。

 

3 海事関連産業の振興は県の活性化に大きく寄与するものと考えるが、具体的な支援策についてどう取り組んでいるのか。

(経済労働部長)
造船業をはじめとする海事関連産業は、本県にとって、地域経済の活性化や雇用の確保等に極めて重要な役割を担う基幹産業である。 しかしながら、お話のとおり、技術者や船員の高齢化など多くの課題を抱えており、積極的な振興策を講じていく必要があると認識している。  このため、県では、企業立地促進法に基づく基本計画において、海事関連産業を集積業種に指定し、設備投資減税などの支援措置の対象としたほか、県独自に不動産取得税の課税を免除する条例を制定するなど、海事関連産業の競争力の維持・強化を図っている。  また、今治高等技術専門校への設備エンジニア科の新設や今治地域造船技術センターへの運営費助成等による造船関連技術者の養成、さらに、講習会の開催を通じた内航・外航海運船員等の意識啓発など、業界と密接に連携した人材の育成・確保に取り組んでおり、今後とも地元市町や業界のニーズを踏まえ、積極的な支援策を講じてまいりたい。  なお、お話の「第二船籍制度」については、国土交通省において、船長等の日本人要件が撤廃されるなど、一部で実現化が図られており、引き続き、海運をめぐる国の動きを見守ってまいりたい。

 

4 「愛ロードスポンサー事業」の内容と県が予測している効果はどうか。また、この事業を今後どう周知し進めていくのか。

(土木部長)
県では、これまでボランティアにより道路の清掃美化を行う「愛ロード制度」など、県民との協働事業の推進に努めており、昨年度からは、社会貢献に理解のある企業等の協賛金を活用して除草作業を行うスポンサー事業を新たに導入し、今年度、さらに道路照明灯の設置をメニューに追加したところである。  この事業は、企業等のスポンサーから資材を提供していただき、県が施工と管理を行うとともに、協力いただいた企業名等を道路照明灯に表示するもので、8月12日から県下一斉に募集を開始したところであり、この事業により、道路の安全で安心な利用環境が確保され、維持管理費用の低減に大きな効果があるばかりでなく、企業等にとってもイメージアップにつながるものと考えている。  県としては、このように県民や企業等が参加して、道路の維持管理を行う仕組みを「えひめ愛ロード運動」として位置付けたところであり、今後、県民に広く提唱することはもとより、内容の拡充など、県民との協働による道路の維持管理に取り組んでまいりたい。

 

5 教育問題について

(1)保護者からのあまりにも理不尽な苦情・要求・行動はどのようなものがあるのか。また、学校や現場教師とはどう連携をとり対応しているのか。

(教育長)
 本県の学校への理不尽な苦情・要求等の一例を挙げると、
・小学校では、担任が気に入らないので替えてほしい
・中学校では、定期テストでうちの子が解けない問題を出題するな
・高校では、身だしなみ指導は、人権侵害になるのでやめてほしい
などがあり、大半は、学校の方針や子どもの指導方法に関するものであり、中には、学校の説明に納得せず、解決に時間がかかるなど、対応に苦慮するものがある。  いわゆるクレーム等については、各学校では誠実に対応しているところであるが、解決が難しい場合もあり、学校と所管の教育委員会が連携し、PTA役員や地域の有識者などの協力を得ながら、解決に努めているところである。  また、学校関係者だけでは解決が困難な場合には、県教育委員会が、当該校に弁護士、警察職員等の専門家で構成する学校トラブルサポートチームを派遣し、問題解決に向けての指導・助言を行っており、これまでの派遣事例にあっては、いずれも円満な解決に至っている。  今後とも、苦情等への適切な対応方法等を学ぶ実践的な研修を実施するとともに、学校トラブルサポートチーム派遣事業を効果的に活用し、トラブルの未然防止や教員の負担軽減を図るためにも早期解決に向けた各学校への支援に積極的に努めてまいりたい。

(2)本県における「スクールソーシャルワーカー」の配置状況はどうか。また、その周知と資質の向上について今後どう取り組んでいくのか。

(教育長)
 いじめや不登校等の問題の背景には、様々な要因が複雑に絡んでおり、その解決のために、お話のとおり、県内各小中学校においては、子どもや保護者を対象としたスクールカウンセラーやハートなんでも相談員による学校内での相談活動・カウンセリングを行っているが、それだけでなく学校の枠を超えて家庭、地域、関係機関等と連携し、福祉のノウハウも活用しながら、問題解決に向けた援助を行うスクールソーシャルワーカーの役割が重要となってきている。  このため、県教委では問題を抱える児童生徒の生活環境の改善やいじめなどを巡る保護者間の対立の解消等ができるよう、本年度から、県内14の市町に18名のスクールソーシャルワーカーを配置した。  その活動は始まったばかりであるが、医療機関や地域の福祉課、児童相談所等と連携しながら養育放棄の家庭に働きかけ、問題解決を図るなど、コーディネーターとしての役割を十分に活かした取組みの成果などが報告されている。  今後は、「児童生徒をまもり育てる協議会」等を通じ、学校関係者やPTA、民生委員等に対し、スクールソーシャルワーカーの役割の周知徹底に努めるとともに、その資質の向上を図るため、県下の活動事例の共有化や社会福祉の専門家による実践的な指導も取り入れ、地域の実情に応じた、きめ細やかな対応ができるよう支援してまいりたい。




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